絶対、逃がさない!(短編)

 そう、また逃げられた。

 

 やっと、つかまえたと思ったのに。

 でも、これは仕方ない。



 ・・・いきなり、キスしたおれが悪い。


 
 先に言葉を伝えなかったからだ。



 好きだって・・・。



 ずっと幼稚園のときからずっと、ずっと、好きだったって・・・。



 とりあえず、陽菜を追いかける。

 しかし、自転車で逃げるとは思わなかった。

 でも、陽菜のことだから・・・



 絶対、坂道の下で転んでいるとおもった。

 なんだか、そんな気がした。





 
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