朱月 蝶は舞う
プロローグ



ある日の真夜中
紅色の特攻服をきた黒髪の少女は一人である場所で立ち止まった。




───ドスッ


──バキッ!




『ねぇ、君。』




「……………」




『あたしは君がどこで喧嘩しようと関係ない。だがな、意味のねぇ喧嘩をうちのシマでやってんじゃねーよ。』



「……俺に命令すんじゃねぇ」




『フンッ、喧嘩をしらないガキが…まぁいい。相手をしてやる』




「後悔してもしらねーぞ?」



『それは君だよ……』




黒髪の細い髪、目の瞳が輝きを失い、返り血を浴びた綺麗な整った顔。



少年は少女に右ストレートをくだす。だが、一瞬にして少年は地面に叩きつけられる。




「クッ………」



『喧嘩ってのはね、自分の欲のためにやるんじゃねぇ。喧嘩ってのは、守りたいやつを守るためにあるんだ。勘違いしてんじゃねー。……それと、君。何を背負ってるいるかわからないけど、一人で考えすぎるからだ。守りたいと思う仲間を、なんでも言える仲間を見つけな………』




そして少女は紅い特攻服をなびかせ、来た方に帰っていく。



「まてっ!お前は……」




『紅い蝶……とでも言っておくよ。少年、君はいいパンチ持ってるんだから、それを無駄にするな……』





少年はゆっくり立ち上がり、左腕を抑え目を見開き少女の姿を目に焼き付けた。





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