鈍感彼女


「ほら、居た!!!」


「あー?」


教室の中を覗く


背、高くて良かった~


「どれだよ」


全員同じ顔に見える


「あそこに居るじゃん!!」


有羽が指差す先には1人の女


なんか...女の子って感じが似合ってる子


「誰だよ、アイツ?」


「笹山姫乃ちゃん。綺麗な子だろ?斗真、あの子を遊び相手にすればいいじゃん」


「はぁ?」


何言ってんだ、コイツ...


「行こうぜ!!」


「ちょ、オイ!!!」


有羽が俺の腕を掴んで教室の中に入る


「ねえ、君~♪」


「え?」


笹山姫乃が顔を上げる


「うぉ...」


つい声が漏れる


なんつーか...綺麗な瞳をしてる


疑いがなくて、けどどこか幼くて...


「俺らと友達にならねえ?」


「...友達?」


声、可愛い~


...って!?俺、何考えてんだ!?







< 2 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop