夏の空に
次の日の朝、目が覚めると、みんな、防空壕の中にいなかった。


急いで外に出ると、みんな泣いていた。


「どうしたんですか?」


「終わった。戦争が、終わったわ」


奥さんが泣きながら教えてくれた。


私はちっともうれしくなんてなかった。



戦争が終わっても、春幸くんが帰ってこなきゃ意味がない。
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