超短編 『夢』 7
「塩鮭の焼いたのと、煮物が少し。あとは味噌汁と漬物よ」

私は横を向きながら言った。


本当に酒臭いわ。

いえ、胃が悪いのかしら。


酸っぱい臭いもするわね。



「そうか。納豆も出してくれ」


「はい、わかりました」

そう返事をしたけど、これ以上臭いを増やさないで。


そう心の中では叫んでいたわ。



俺は恥ずかしい。


自分のことを知らなすぎた。


俺って、臭かったのだな。




しかし、私だろうが、俺だろうが、しょせん自分のことだ。



気にはしない。



夢の中だし。




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