ロールキャベツ男子の誘惑。


「ご、ごめんね。別に…後つけてたわけじゃなくて…」


「じゃあ、どうして?トンネルの道の方が近いじゃん」



あ、やばい。
もう何も言い訳できないじゃんか…




凛とした表情であたしを見つめる片桐くん。

その瞳からは何も読み取れない。



ミカコ覚悟決めなさいよ。
もう十分頑張ったんだから、いいじゃない。


告げても。


真っ赤な顔を上げて、真っ直ぐに彼を見た。


そして、大きく息を吸う。


< 65 / 88 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop