天神学園の奇怪な面々Ⅴ
可畏・ラクシャス、ここは一歩も譲らん
「さっきのデカイ奴誰や!」

廊下を走りながらチャーリーが叫ぶ。

「知らないわ、あんな生徒いたかしら?見ない顔だったけど」

リーニアも可畏・ラクシャスの存在は知らない様子。

「……」

例によって懐中時計を見つめつつ、舞白は一人無言のままだった。

時計はまだほんの数日分しか針が動いていなかった。

(外見年齢は16程度…でも針はほんの短時間…)

舞白は思考を巡らせる。

(あの大きな彼は、まだ生まれて間もない…?)

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