つないだ手。
私は軽く化粧して
ヒロくんを待った。

一時間後、ヒロくんは
迎えにきてくれた。

私が住んでたマンションは
夜の女の子がたくさん
住んでる有名なとこだったから
ヒロくんには
マンションの名前を
言っただけで
わかってもらえた。


ヒロくんはスウェット姿で
「おうっ!」と笑った。

「おうっ!」と私も言って
助手席に座った。

車はいい匂いがした。

「車かっこいいね。」

「俺の自慢のセルシオくん。」

「お金あるんだね。」

「真面目に働いてますんで。」

「仕事何してるの?」

「大工。」

「うわ〜そんな感じ!」

「うわ〜ってなんだよ!」

「いやいや」

「いやいやいや」

「いやいやいやいや」

「いやいやいや…って
しつけぇな(笑)」

ヒロくんの運転してる
横顔にきゅんっとした。

笑った顔…
ほんとかっこいいな。
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