つないだ手。

次の日久しぶりに
ヒロくんに会った。

ヒロくんは仕事帰りまっすぐ
迎えに来てくれた。

「うわっ!

…めっちゃかっこいい。」

私は助手席に乗った途端
思ったことが口から出た。

作業着姿のヒロくん。

頭にタオルを巻いて
左足だけあぐらをかいて
私を見てニコッと笑う。

ほんっっっとうに
かっこよかった。


「汗くせぇしょ?」

ヒロくんは笑いながら
腕の匂いをかがせようとする。

私は嫌がりもせず
嗅ごうとした。

「ちょ!お前普通
嫌がるだろ!!!!」

とヒロくんは笑った。

ちょっと嗅ぎたかった!
好きな人なら汗すら愛しい。

それが一生懸命働いた
汗ならなおさら。



たわいもない話をしながら
ヒロくんの家に向かう。

運転しながら
私の頭を撫でるヒロくん。

ドキドキした。

好き。

ほんと好き。


抱き付きたい。
ほっぺにチューしたい。

私は多分終始
にやついてたと思う。


私はヒロくんが
大好きだ。
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