担任は優しい旦那様
第三十話☆それぞれの想い
娘たちが家を出て
また三人になった。

理香と出会ったのは
専門学校で
バレたことから
全てが始まった。

そして、初めて
マー君に出会った日を
思い出していた。

あの高校に
行ってなければ
出会えなかった、
あの時、手紙を
書いていなければ
ただの教師と生徒で
悠緋さんと
話す機会なんて
ないままだっただろう。

あの時のどれか一つが
欠けていたら
今の私たちはなかった。

あの高校に行けたこと
絢菜の様な
いい友人に出会えたこと
マー君と結婚出来たこと
専門学校に
行かせてもらったこと
理香たちに
出会えたこと
娘たちが
生まれて来てくれたこと
私は全てに感謝している。

アルバムを開きながら
しみじみと思ったのだ。

私は幸せ者だと
担任だったマー君と
在学中に結婚して
卒業後、もう二年
学校に通わせてもらい
新たな友人が出来た。

そして、かなり
遅かったけど
子供を二人も授かった。

その間に色々な
出会いや別れもあって
一時期、理香は
壊れかけていた。

それも、今では
乗り越えた。

自分から両親の話しが
出来る位には
回復した理香の心。

そして、最近
ソワソワしているのに気付いた。

どうやら、
理香にも春が
やって来たようで
相手は近くのスーパーの
店員さんのようだ。

歳は離れてるが
好青年といった
感じの
優しそうな男性だ。
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