担任は優しい旦那様
番外編①☆報告から結婚まで:理香視点
「華蓮、匡輝さん
私ね好きな人が
出来たの!!」

二人は私の
第二の両親みたいな人たち

実の両親が
離婚すると
言い出した時、
私は落ち込むなんて
かわいいものじゃなく
どん底に
突き落とされた様な
気持ちになっていて
五年間は本当に
何もかもが嫌だった。

外に出るのは勿論、
恋愛なんて論外。

対人恐怖症になり
恋愛恐怖症にもなった。

それを二人が
焦らずに治せばいいと
言ってくれたから
今、恋愛が出来ている。

『誰?』

私が好きになったのは
近くのスーパーで
働いてる男性。

何時一生懸命
働いてる姿に惚れた。

「〇〇さん」

名前を出せば
二人は直ぐに
分かってくれた。

『理香ちゃんが
好きになったのか?』

匡輝さんの
質問は尤もだ。

「うん」

そう言ったら
二人に頭を撫でられた。

『応援するね』

私が色んなことを
克服出来たのは
二人のお陰だ。

この時は
まさか彼と
結婚出来るなんて
自分でも思ってなかった。

私は今
ウエディングドレスを着て
結婚式会場の
控え室に居る。

実の両親が
来てると華蓮が
教えてくれたけど、
正直どうでもよかった。

あの日から
私の両親は
華蓮と匡輝さんなんだ。

バージンロードも
匡輝さんが一緒に
歩いてくれる。

二人には
感謝してもしきれない。

「華蓮、匡輝さん
今日だけ
お父さんとお母さんって
呼んでもいいかな?」

半分本気で
半分は当てつけ。

『え、あ、
まぁいいけど……』

同い年だから
私にお母さんだなんて
呼ばれるのは
恥ずかしいのは
分かってて
敢えて承諾
してくれるところが
やっぱり華蓮だ。

『俺も構わないさ』

匡輝さんも優しいなぁ。

「新婦からの手紙」

私は二人に
感謝の気持ちを
込めた手紙を読んだ。

「お母さん、お父さん
辛い時も嬉しい時も
悲しい時も
何時も何時も
どんな時も
傍に居てくれて
本当にありがとう」

私は実の
両親ではなく
華蓮と匡輝さんの
方を向いて言った。
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