担任は優しい旦那様
終話☆永遠の愛
私はマー君と
出会えたことで
人を愛する
気持ちを持てた。

昔、理香に
愛の形は
人それぞれだと言った。

その考えは今も昔も
変わらない。

一度、トラウマに
なってしまったけど
彼と出会い、結婚した
"今の理香"には
きっとこの言葉の
意味が分かるだろう。

この想いを
私は後世に
伝えて行きたい。

人を愛する
ということが
どれだけ尊くて脆く
それでいて嬉しいけど
悲しくなることもある。

私は出会った人たち、
家族からそれを
教えてもらった。

***十数年後**

私たちは今、
私の父の
お墓参りに来て居る。

『お父さん、
皆で来たんだよ』

私たちの横には
お母さん
娘たち家族
そして悠緋さんが居る。

私は父に
とても感謝している。

あの時、結婚を
反対されてたら
娘たちも孫たちも
今此処に
いないだろうから。

あの高校に
行ってなければ
あの時、マー君に
告白してなければ
悠緋さんが
結婚を薦めなければ
二人が挨拶に来た時
反対されてたら
"今の私たち"は
此処に居なかっただろう。

お父さんに悠緋さんに
私たちを支え
応援してくれた
全ての人に
「ありがとう」を
伝えても
伝えてきれないだろう。

**更に十数年後**

私たちは歳をとり、
あの頃を思い出していた。

十七で結婚し、
マー君と喧嘩なんて
数えきれない程して来た。

それでも、私たちは
七十近くになっても
こうして、二人で居る。

昔は担任且つ、
優しい旦那様で
今はただの優しい旦那様。

どちらが先に
居なくなるのかは
わからないけれど、
それまで、私たちは
二人で寄り添い、
時には喧嘩もして
今を生きている。
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