月下の踊り子
牢屋越しに重なり合った視線。
舞歌は柔らかな本当の笑みを浮かべると静かに一礼する。
それが夢の扉の鍵。
月明かりをスポットライトを浴び、その白く細い指を伸ばした。
軽やかなステップを刻む。その優雅さたるや筆舌し難い。
いや、不可能だ。見た者しか分からない素晴らしさ。
扇情的で妖艶でそれでいて清らかな夢の世界への入り口。
舞歌の最後の舞台はどうしようもなく悲しく、そして―――美しかった。