『仰せのままに、お嬢様』《完》
「えぇっ!?」


どうしてって……だって
あのキャラ、そう簡単には
馴染めないよ!


心の中で叫んだけど、
その時ハッと思い出した。


そうだ……たしかに遼人さんは
癖があるけど、思えばパパは
それほど遼人さんを悪く
見てはいないんだった。


あたしが苦手なあの自分の
才能や財力をひけらかす
性格も、この階級の人には
それほど珍しいことじゃない。


あたしが『がっついてて怖い!』
って思うところも、前にパパ、
『ハングリーでいいねぇ』
なんて笑ってた。

ビジネスに野心を持って
臨む世界の人にすれば、
その程度に思えるのかも
しれない。


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