狼様の愛のカタチ理論
「…え?」
扇李の言葉に私は頭をかしげる
だって、前に彼は私にここを出ろと言ったはず、なのに…違うの?
扇李を見上げると、彼の赤い髪の毛が揺れる
「契約をしよう…」
「…けい、やく?」
「あぁ…俺は、お前を他の神から守り、この施設も人間も生涯守る事を誓う」
「え?」
ほ、本当に!?
「守ってくれるんですか?」
「あぁ」
即答する彼に私はホッとする。
彼が守ってくれる、その事実が信じられない
だって、そんなことをしてくれる人だとは思わなかったから…酷い事をいう神、そんな印象が薄れていく、そんな時だった―…
「だか、それには条件がある」
「…………ぇ?」
スッと私に片手を差し出して、色っぽい口元をゆっくりと開いた言葉は私に衝撃をあたえる
「俺の花嫁になってもらう」
その言葉に私の胸が大きく高鳴った―…
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