狼様の愛のカタチ理論





知りたい、知りたい。嫌われたとか、自分勝手な考えばかりで


私のことを一番考えてくれてた扇李とは正反対



そんなことを抱きしめながら考える私とは違って、扇李は少し気に入らないと言いたそうな顔


「お前…嬉しそうだな」

「え?」

「そんなに我がお前を好きで嬉しいか」


「…それは」


うれしいに決まってる。だって私は扇李を好きだから…要は片思いじゃなくて、両思いなわけだし…


「我が憎くはないのか?」

「え?」

「沙優を好きで、冷たくしてた。そんなエゴイストな我に好きだと言われて、嫌だろう?」

「なんで?」

「なんで、だと…?」


「嫌なんかじゃない、扇李が思う通り…嬉しいって思ってる」


なんてゆーか、好きな女の子を苛める男の子のような心理じゃないかな


そう思えば、扇李の思いの強さがわかる。私を抱きしめる腕や声でも



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