狼様の愛のカタチ理論
そのモヤモヤがなんだか…なんとなくわかるけど、怖くて私は顔を反らす
「……」
「これが最後だ、今じゃなくちゃ人間界には行けない…会いたいんだろう?ほとんど黙って来たのも同然なんだ」
「……っ」
「だから、会いにいけ」
扇李……
「じゃあ…もし会いに行ったら…またここに戻ってこれる?」
「………」
そんな疑問に扇李は答えようとしない
ほら…やっぱり。モヤモヤの原因はあたってる
扇李は私を人間界に帰すつもりなんだ…それで二度と迎えにこない
そう考えてるんだ…
「わたし、行かないよ…」
「だめだ」
「っ…どうして?」
「顔が会いたいって言ってる」
「…っ」
「だから、会いに行くんだ」
そんな…どうしても、会いにいかなくちゃ…行けないの?
そりゃ、もちろん会いたいけど…でも
戻ってこれる?その台詞に答えない彼に不安が込み上げる
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