放課後は、秘密の時間…
一人蚊帳の外で、納得できていない武藤君が不満げに口を尖らせた。


「秘密ってなんだよ。気になるじゃん」

「ほら恵、メシ食おう?」

「ごまかそうとしてるし!もういいよ。ところでさぁ、あかりちゃん?」


武藤君は割り箸を割りながら、ニヤッとあたしを見た。


なんか、嫌な予感が……


「武藤君……?」

「この前の彼氏と、どうなのよ?」

「ゴホッ」


食べていたご飯が思い切り喉につまって、咳き込んでしまったあたし。


「ほら、この前味イチでさ、デートだったんだろ?」


市川君の前で、そんな話題出さないでよぉ……

昨日あんなことになったのも、多分、それと関係してるっぽいのに。


おそるおそる顔を上げてみると、市川君は何故かにっこりとしてる。

機嫌が悪くなるんじゃないかって思ってたあたしは、なんだかホッとした。


その安心が、束の間のものとも知らずに――


「で、あかりちゃん、どうなの?」

「恵、二宮先生困らせるなって」

「え~?だってさぁ、拓真、気になんないの?」

「なるけど。でも、あんまり先生いじめたら可哀相だろ?」


市川君がそのセリフ言うわけっ!?


「まぁ、先生は泣き顔がかわいいから、ついいじめたくなるけどさぁ」

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