雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜



ーーだけど、彼は悲しむから。





そっと誰にも気づかれないように近づく。




「…しゅんっ…!」

「龍野は来ねぇよ!!」

「いやっ…」

「こっち向け、」

「…おにいちゃん……しゅんっ…!!」




水音がわかる。



「いれるぞ、」

「いやぁあああああ!!!」






ーーーーーーーー・・・・





「そこまでよ、」





男達は、ようやくあたしの存在に気づいたのか、振り返る。



もう、気づくのが遅すぎる。



そりゃ気配消してたのはあるけど、あたりにも気づかなさすぎる。



関東No.3の座が泣くわ。




「てめぇ、誰だ」

「さぁ?そいつを解放したら教えてやるかもね?」




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