雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜
あたしが美朱さんを倒しながら手を振りほどくと、その衝撃で美朱さんは転んでしまった。
もちろんそれを周りは見ているわけで、エンペラー、レッドローズ関係ないし、あたしに向かってくる。
「………お前ら、自分の力量くらいわかれよ」
ボソッとつぶやいたあたしの声を聞き取れたのは、ほとんどいない。
暴れるつもりなんか、なかったけど。
「ほんと、無惨よね」
あたしに寄ってきた奴らを倒せば、次は幹部が駆けつけてくる。
「ほんと、」
「ああ?」
「自分の力量くらいわかれっつーの」
「てめぇがだろ、」
そう言って、拳を向けてくる。
さすがに鬼神と違って、簡単にはいかないか。