雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜
ボソって呟いた和巳の声は、果たして春陽に通じているのかどうか。
あたし、しーらない。
「お、お前ら絶対言うなよ!?」
「さあ?」
「口が滑らなきゃね、」
「その前にお前が自分で言うかもしれねぇぞ?」
「お前らぁあ!!!!!!」
いつも、こんな感じ。
すごく楽しくて、居心地のいい場所。
初めて来た時は驚愕した。
暴走族ってこんななの!?って思っちゃうような、この雰囲気に。
でもそれが当たり前となっていった。
あたしにとっているべき場所は、レッドローズではない。
正真正銘、ここなんだ。
「さて、帰るか」
「またなー」
「お前も帰れっつーの」
「いてっ、」