たった一人の親友へ〜another story〜
当時俺はあからさまに、さなに避けられてた


放課後クラスのやつらでサッカーをしてた時のこと


目の前をずぶ濡れのさなが通ってくのが見えた


小走りに下を向いて走っていくさなの目は真っ赤


「何それ?水浴びでもしたの?」


ただの照れ隠し


目からは黒いアイラインが落ちて真っ黒なさなの目


それがいつもより彼女を人間らしく見せる


彼女の身に何が起こったかなんてすぐに分かってた


俺を一目見てすぐに立ち去ろうとするさなの腕をぐっと掴む


「ちょっと…離してよ!」


彼女の腕はすごく細くて


あまりに強く掴むと壊れちゃいそうで


優しく


でも逃げられないように掴んだ


図書室に入ってタオルを渡す


俺の使いかけのタオル


さなは少し顔を赤くして下を向く



本当はさ、すっげードキドキしてて


俺はそれを隠すようにキザな台詞はいて


初めて見る彼女の女の子な部分に


俺はその夜眠れなかったんだ


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