たった一人の親友へ〜another story〜
さなの目が俺を捕らえた瞬間


確実に彼女は動揺を隠しきれていなかった


とっさに笑顔を作り


けんたの再会の喜びに答える




最初以来さなは決して俺を見ようとはせず


あからさまに俺を避けていた


必要以上に和歌子にべったりし


俺を視界の範囲からはずしているようだった




しばらくしてこの空気に耐えられなくなったのか


ちょっとコンビニ行ってくるね。と言って立ち上がるさな


チャンスだと思った


気がついた時には適当なことを和歌子とけんたに言い残し


さなの手を掴んで歩き出してた
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