たった一人の親友へ〜another story〜
毎年恒例の日光への遠足


班員は男女二名ずつ


俺は1番話しやすいけんたと組むことになった


ほとんどの場合男子が女子に声をかけて、グループ成立


さっきから俺の視線の先にはさながいる


もちろん誘う勇気なんてない


さなが組んだのは和歌子


正直チャンスだと思った


けんたが前から和歌子に気があるって知ってたから


俺はわざとらしくけんたにけしかける


「おい!けんた〜
和歌子のこと誘わねぇの?」


するとけんたはニヤニヤしながら、和歌子のもとへ行く


けんたが単純でよかった


さなは興味がないのか、けんたの方を一目見てどーでもよさそうに頷く


よしっ


交渉成立


俺は少し小走りでさなの元へと向かった
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