たった一人の親友へ〜another story〜
思えばさなとはたくさんの約束をしたね


あの海にずっと二人で行くこと


ずっと親友だってこと




俺さ


一度あの海で死のうと思ったんだ


家族も


自分も


全部全部嫌になって


でもさ


その時どうしてだろう


君のことばかりが頭に浮かんで


何だか無性に泣けてきて


死ねなかったんだ


あの時も俺は君に守ってもらっていたのかもしれないね




なぁさな


俺だって死ぬのは嫌だったけど


それは君のせいなんかじゃないんだ


きっと神様が


最後に俺にチャンスをくれたんだよ


最期の最期に君との約束を守るチャンスを


それだけは


分かってほしいんだ









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