俺の姫様

星の下で

《月夜side》




気分転換に星でも眺めようと庭に出たらそこには既に先客がいて、
それが女だったもんだから思わず舌打ちしてしまった。


きっとこいつも他の女と同じだろうと思ったから。



でもその女は、笑顔で空を見上げていた…。

すごくすごく楽しそうで、嬉しそうで…。



美しかったーーー。




“こいつだけは違うんじゃないか…?”

一瞬そう思った。




そして俺は無意識に声をかけてしまったんだ…。



「そうですよ。ご存知ありませんでしたか?」


『え…?』




よく見るとそいつは、
愛蘭さんのとこの令嬢だった。

直接話したことは無いけど、
確か名前は…。






< 16 / 100 >

この作品をシェア

pagetop