“愛してる”と伝えたくて【完】

別れて私は、ずっと理由を考えていた。

そんな私を見て、咲季は

「ねぇ、どうしたの?ぼーっとして。何かあったの?」

優しいよ。


どうしてすぐに分かっちゃうんだろう。


「私、悠心と……別れたの」

思い出しただけで涙が出てくる。

「悠心がね、…別れてって言ったの」

「そうなんだ。でも、元気出して。ねっ?」

ニコッと咲季は笑ってくれた。

「うん」



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