エデン

はぁ‥‥はぁ‥

くっそ、しつこいな!

僅かに振りむくと4人の男が追いかけている。

こないだの奴らと違って細身で体力もありそうだから、なかなか巻く事が出来ない。

でも絶対これをヒカルに食わせてやるんだ!

おれはさっき盗んだ果物を腕に抱えて懸命に走った。

けど、

「うわっ!」

足をもつれさせて派手にすっ転んでしまった。

‥‥やっべ!!

立ち上がろうと膝をついた時には囲まれていた。

くそっ‥‥

額から冷や汗が流れる。

その汗を拭う間もなく顔をなぐられ、軽く吹っ飛んだ。

「‥‥っ!」

口の中に鉄の味が広がる。

間を入れず、別の男に腹を蹴られた。

「ぐっ‥‥!」

血の塊が吐き出る。

おれは咄嗟に果物を庇うように胸に抱えて蹲った。


‥‥ヒカルに、もって帰るんだ!


男達は容赦なく蹴り続けている。

頭も踏みつけられ、意識が朦朧としてきた。

「これ以上やったら死んじまねーか?」

「かまわねーよ!!」

薄れゆく意識のなかで、そんな会話が聞こえた気がした。



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