恋歌 〜secret love〜
「あぁ。俺達はそれで構わないけど……奏は大丈夫なのか?」



六濱くんが、視線をあたしに移した。


今月中に2曲……か。



「そうだね。たぶん2曲作るだけなら、あと1ヶ月あるし、できると思う。
ただ、みんなに気に入ってもらえるかはわからないけど……」


「不安になったら少しずつでもみんなに見せてくれれば良いよ。
その時点で問題がなさそうなら、そのまま続けてもらえれば良いしさ」



阪崎くんが、机に鞄を置きながら答える。



「てゆーか、奏のことなら心配しなくても大丈夫よ。思いっきり好きなように作って、全力で歌えば良いの!

勇人だってそう。もうちょっと肩の力抜いたら、もっと楽しくなるんだから」



彩乃が、バシッと勇人の背中を叩いた。


勇人が、少し顔をゆがめる。



「勇人って、いいかげんなくせにまじめなんだよねー。不器用ってゆーかさぁ」



からかう仁志くんと不満げな勇人を見て、みんなで笑った。
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