恋歌 〜secret love〜

思いっきり声をあげて笑う彩乃を無視して、あたしはおとなしく机と向き合った。




今は、PEACEの練習までの待ち時間。



最後の大会まであと少しに迫ってる音楽部の練習が終わるのを

彩乃と2人で待ってるところだった。



いつもなら、図書館で勉強するあたし達。


だけど、今日は気分転換に、学校の近くのお店に来ていた。



そういえば、前も彩乃とここに来たんだよね……



机には、あの日彩乃が頼んだのと同じココアが2つ。


あとは、教科書と参考書でいっぱいになっていた。



「てゆーか、わからないんだったらこんなとこでいつまでも悩んでないで、さっさと聞いちゃいなさいよ!

それ、英語でしょ?隆夢ちゃんに聞けば良いじゃない」



シャーペンをくるくる回す彩乃を見て、あたしはまた、小さく溜息をついた。

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