恋歌 〜secret love〜
◇five point five melody

┗自分と自分

深くなんて関わらない。



そう決めたはずだった。


そう、しなければいけないはずだった。



目の前で微笑んでいた彼女の顔が、今も鮮明に目に浮かぶ。



目の前で微笑んでいた彼女の顔だって……

今も記憶に刻まれている。



大学受験、か……――――



その懐かしい響きに、思わず昔の自分を思い出しそうになる。



あの頃、俺は何を思ってた?

何を、信じてた?



裏切られたと責め立てるつもりも、嘆くつもりもない。

なかった。



ただ、もう二度と

自分自身をあんな状況に陥れたくないだけ……――――




そんなことを考える頭とは反対に

心は瞬く間に彼女に向かう。



止めろ。


今日も俺は

そう、何度も自分に言い聞かせた。
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