恋歌 〜secret love〜

┣あたしがバンド?

「勇人ー!」


「おぉ、やっと来た!」



何の前触れもなくドアを開ける彩乃に、勇人が当たり前のように返事をした。




音楽室にいるのは、あたし達3人と、目の前に座る男の子3人。


それに、音楽部の顧問の頼城先生。



先生が好きだって気付いてから、授業中以外は先生に関わろうとしなかったあたし。



無愛想だと思われるかもしれないって思ったけど

質問にだって行かなかったし、廊下で会っても会釈程度しかしてない。



だから、こんな風にいきなり会うと、どうすれば良いのかわかんないわけで……



あたしに背を向ける先生に、少しほっとした。




「今日は、大切な報告があります」



急にビシッと立ち上がった勇人が、畏まって話し出した。



「鶯加高校3年9組、イケメン音楽部部長、毛利勇人。
この度、文化祭の個人企画でバンドを結成します!」



意気揚揚と言い切った勇人とは対照的に、ぽかんとする彩乃とあたし。


突っ込みどころが多すぎて、どう反応すれば良いのかわからない。



それは彩乃も同じみたいで……


そんなあたし達の様子を面白がりながら

メンバーに自己紹介してもらうから、と3人の男の子を指した。
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