恋歌 〜secret love〜
「奏、いつもにまして静かな気がするけど……大丈夫?」



4組目の演奏が終わった辺りで、阪崎くんが声をかけてくれた。


部活でよくコンサートをやってる影響もあるんだと思う。


阪崎くんには、緊張した様子が全くない。



でもそれは、他のみんなにも言えることだった。



「いつもはあたしも、こんな風に緊張しないんだけどね。何でかな……?」



そう言って曖昧に笑うと、彩乃が口を開いた。



「自分で作った歌を披露するからじゃない?
これまでに体験したことないんだから、緊張したって別におかしくないわ」


「そうだねー。でも、何にも心配することないよ!
奏ちゃんの作った歌は、2つとも本当に綺麗だから!」


「そうだな……。

勇人なんかのよりも、よっぽど皆を惹き付けるんじゃないか?」



仁志くんに続いて、六濱くんも笑いながら言う。
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