One STEP



どうやら順番が決まったみたい。


一番目はなんと、一番嫌がっていた八木先輩。



教室の隅っこで項垂れる八木先輩を、夏沙先輩が小学生をあやすようになだめていた。



面白いなぁ。


一体、何がそんなに嫌なんだろう。


そして今から何が始まるんだろう。



「はい!いってみましょー八木っ!」



ゆた先輩がケラケラ笑いながら八木先輩の背中を押す。



つんのめりそうになった八木先輩は、心底ムカついた表情でゆた先輩を睨んだ。


どうやら嫌でも逃げられないらしい。



あたしはまだ知らなかった。


何が一体〝嫌〟なのかを。



「八木、一発で終わりにしろよ~」



ゆた先輩にグイグイ背中を押され、八木先輩は窓際へ。



ん?



「いけ八木!」



慎也先輩の声。


瞬間、八木先輩は大きく息を吸った。



< 264 / 528 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop