One STEP
そっか。
もしかすると、あたしもあの時から先輩のことが好きだったのかもしれない。
満面の笑みのあたし。
慎也先輩…大好きっ。
「幸せそうだね」
「ふふっ」
幸せだ。
大好きな先輩たちと大きなモノを作り上げた。
しかもそれは大成功という結果に終わった。
今までになかったこと。
やりとげた達成感。
ちゃんと先輩たちにお礼を言うのを忘れてしまった。
あの演劇部の顧問の先生とも話してみたかった。
いろいろ考えることはあるけれど、明日でもいいと思える。
今はこの時間が続けばいい。