向日葵の咲く頃に
次の瞬間、四本の尻尾は見えない壁に遮られたかのように急停止した。

尻尾達は、尚もその不可視の壁を突破しようとしている。

しかしどんなに頑張ろうとも、姫羅木さんの四本の尻尾が『神通力の源』である限りは、僕に触れる事すら出来ないらしい。

魔法、魔術、妖術、法力、神通力、祓魔術。

そこに不可解な力の働く『術』である限り、僕の前では全て無に還される。

それが“完全魔術耐性”(マジック・キャンセラー)。

人外や術者に対して絶対的な優位を得る事のできる、僕の能力らしかった。

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