アイシング、マイラブソング

【7―2】ボタンスイッチ

美和と別れて家に着くと、僕はCのストラップとペアリングを取り出した。


別れてからずっと

部屋の机の引き出しに封印していたもの…。


千架と付き合っていた頃は肌身離さず付けていた。


おかげで色味があったCの文字は白くはげかけてるし、

ペアリングはシルバーがくすんでる。



これを見ていたら、先程のファーストフード店での美和の話を思い出した。





「千架ね、中学の時から悠くんが好きだったの」




「ウ、ウッソー!?!!」


信じられなかった。
まったく。


「ななな何で?」


舌がもつれるほど焦った。

美和は笑いながら続ける。
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