アイシング、マイラブソング
僕は祥の家に遊びに来ていた。



「でさぁ、祥。藤堂がメール返してきてさ」


「へえ…おっ!危ねぇ!」


「『あたしもストロベリー味が好き♪』って」


「ふ~ん…あっ、なんだコイツ!」


「アイスの趣味まで合うなんて、もう気が合うに決まってるよな?」


「あ゛ーっもう!おめーのオノロケのせいで死んだじゃねえか!」


「え??」



祥の部屋のテレビ画面には
GAMEOVERのテロップ。

ヤツは長いことアクションゲームをやっていたが(僕のせいで)ようやく手が止まった。



「すまん、ゲーム中に話しかけちゃって」


「…おまえはちょっと落ち込んでる方が静かでいいわ。また藤堂が男といたらソッコー教えてやる!」


「ゲームオーバーだからって俺に当たるなよ!」



こんなコドモなやつがモテるんだから不思議だ。

この前もウチの高校の女の子にコクられてたし。


奴にはどんな魅力があるんだろうか…


長年一緒にいるが、男目線だからか良くわからない。
< 67 / 271 >

この作品をシェア

pagetop