不器用な君と不機嫌な私

繋がれる指




「キョン?」


閉会式に向かおうと思ったら、郁の声がした。


藤原さんは先に行っていたから

郁も一緒だと思っていた。


「どうかしたのっ?」


「別になにもないけど」


「うそ」


「え?」


すると、いつものように
郁の手が繋がれる。


指と指を絡ませて。



「最近キョン、変だよ」


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