【完】チーズ男とあたりめ女
「あのさ…」



自分の矛盾さに、次第にイライラして来た私に、悠が声を掛けて来た。



「何?」



悠を見ると、「俺ら兄妹、B型なんだ」と答えた。



「適合検査だけでも、受ける」



「え…?」



「海と結婚すれば、俺の“お父さん”になる人だ。黙って見てるだけは出来ない」



私の頭を撫でると、悠は兵藤先生たちを追い掛けて行ってしまった。

…悠…。

ありがとうと言いたい。

けど、やっぱり大切な人に、痛い思いをさせるとなると、怖い。

父親の顔を再び見に行くと、まだ眠ってる。
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