【完】チーズ男とあたりめ女
私は携帯で時間を確かめ、「行きますか」と、家に戻る事を告げた。

19時まで後30分。

そろそろ行かないと。



「海、大丈夫?」



蘭が私の顔を覗きながら訊いて来た。

「大丈夫だよ」と返して、私は家に帰った。

リビングに通して、私は台所の換気扇の下で煙草を吸う賢介君に、声を掛けた。



「スーツ1着、借りれない?」



「良いけど。持って来るわ」



賢介君ん家は2軒隣で近い為、すぐ持って来てくれた。

翔さんに渡し、和室を貸して着替えさせる事に。



「わざわざすいません」



「いいえ。海の頼みですから」



賢介君は私の頭に手を乗せながら返事をする。
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