【長編】雨とチョコレート
「どんなって」
久しぶりに意識した気がする。
「真山君の家ってこっち側じゃないって言ってたじゃん。なのに、櫻さんと一緒に帰ってたでしょ?」
だからさぁ、気になってたんだよねぇ
語尾をだらしなく伸ばしてる。
「しのは…」
しのは、俺の、俺は、しのが…
急に意識し始めたせいか、頭が回る気がした。
「俺が………一方的に、好きなだけかな」
言葉にすると、現実味が増して、思い知らされる。