それでも世界はまわる
「でも、良かった・・・。メグ、ありがとね」

「全然。じゃ、先に体育館行ってて。私が原稿取りに行くけぇ。
 一緒におりたい気持ちも分かるけど、まだ文化祭終わってないんだけぇね」

「おいっ!」

「め、メグっ!」

二人の返事は聞かず、恵は駆け出した。

彼女の足音がなくなると、やがて呆然としていた二人は顔を見合わせ、お腹をかかえて笑いだす。それはまるで大空に届くように響くのだった。


   *      *      *

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