銀河の星屑
「ナポリタンが食べたいって言ったのはお前だろ?

特大ケチャップなんか買いやがって、どう処理しろっつーんだ」

「――蓮ちゃん…」

小さな声で水萌が僕の名前を呼んだ。

僕は、ナポリタンの皿を膝のうえに置いた。

ただごとではないような気がしたからだ。

「…どうした?」

「少し、話してもいい?」

「別にいいけど」

それまで膝を抱えていた水萌が足を伸ばすと、僕を見つめた。

「黎ちゃんのことなんだ」

「うん」

返事をした僕に、水萌の唇が動いた。
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