見えないモノと、指の銃。
07.帰れない


露店で売っていたペンダント。


何故かそれに強く惹かれ、
気が付いた時には買っていた。

それを首に下げていると、
やたら絡んでくる後輩に声をかけられた。

「先輩、珍しいものしてますねー」

「俺がこういうの着けてたっていいだろ?」

文句でもあるのかよ。


「やだな、別に嫌味じゃないですよ。
ただ珍しいなって思っただけです」

苦笑いしながら彼は言った。
そしてペンダントの一部を注視する。

「これ、何か入ってるんですか?」

そう言われて、視線の向かう下側をよく見てみると、ネジのような何かが埋まっていた。

「さあ?ただこういう作りなんだろ」

何かが入っていたとしても、想像がつかないし。

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