キミ時間


「いってきまーす!!」


時間になり、あたしたちは二人そろって大地の家を出た。


「みっこたちに会うのなんて、卒業以来だよね~」


「だな。あの二人、まだ続いてて俺はビックリだよ」


たしかに。とあたしは笑った。


「みっことケンをくっつけたのは大地だもんね~。

 別れないか、気が気じゃないんでしょ?」


憎まれ口ばかりだけど、大地はいつも周りの人に気を使っている。


照れ臭そうに、フンッ、と息をはき、そっぽを向いた。



「あの二人見てるとさ、恋っていいな~って思ってたんだよね」

「栞奈が恋?頭大丈夫かよ」


「はいはい。あたしはどうせ、初恋もまだなお子ちゃまですよ~だ」


あの時はたしかにそうだった。


中学時代。

恋なんて無縁で。

周りはあの人がいいとか、誰が誰と付き合ったとか、そんな話ばかり。


正直、あたしには縁のない話だと思ってた。


それが、今では…。




「…、まあ、いつどこで恋なんてするか分かんないけどな」




そうやって、いつか誰かと恋に落ちるあたしを想像するあんたに恋をするなんて、あの時のあたしじゃ分からないよね…。







< 31 / 164 >

この作品をシェア

pagetop