精霊達の棲家
入院の直前は鉛筆大、千切れちぎれの便で、回数も1日6~8回に達していた。
下腹部の重圧感は慢性化しムズムズを伴った独得の不快感が更に増していた。
ステージ5の末期大腸がん、余命3カ月の診断であった。
大腸の内S字結腸・直腸および影響範囲にあるリンパ線・節を切除、大腸の1/4弱に相当するとのことであった。
3週間余の入院の後退院した。
大腸縫合部の癒着に伴い、挿入されていたドレン排出管の突き上げるような痛みに悩まされたのが強く印象に残る。
抗がん剤(ティーエスワン・カプセル)の服用は退院後直ちに始まった。
一方高血圧症他についてはHクリニックの医師から、「現状第一義的に抗がん治療が最優先であり、恒常化している高血圧症は抗がん治療との一元管理が適切」との見解が示され、同病院循環器科M医師の管轄下に入った。
癌は外科、高血圧症・不整脈等は循環器科、網膜剥離関連は眼科・膝腰等は整形外科、全て君津中央病院での一元管理となった。
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