先生観察日記
7月の観察日記

【菫の観察日記】


学校祭の準備で、最近ちょっと帰って来る時間が遅くなってしまう。

それでも今ハマってるケータイ小説が読みたくて、無理して夜更かししていたら。


ついに私の電池が切れた。

授業中、頭痛とだるさと眠気で、耐えられなくなっちゃった。

休み時間、裕香に付き添ってもらって保健室へ行ってみたら、養護の先生がいなかった。

そんなぁ、保健室で寝かせてもらおうと思ったのに。


仕方なく教室へ戻ったら、裕香が心配そうに言った。


「菫、最近あんまり寝てないでしょ?

受験勉強も大事だけど、身体壊したら大変だよ。

先生に言って、早退させてもらったら?」


……私の親友は、とっても優しいのだ。

しかも、勉強もピアノもできる努力家タイプ。

真面目ちゃんな彼女に、ケータイ小説を書いていることは内緒のまま。

この時期に小説のせいで夜更かししてたなんて言ったら、絶対に呆れられてしまうもの。

未だに、私のケータイ小説を読んでるリア友(?)は、松本先生しかいないのですよ。

そうだ! 保健室ネタをひとつ、思いついちゃった!


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