アンバランス ヘヴン


鉄の、味がした。


ナツメの後ろ姿が段々と小さくなっていく。


「…この、血が」


この血が流れていなければ、


「あなたは愛してくれたの?」


今もあたしと彼女を繋ぐ、唯一絶対のもの…



朝日に照らされたナツメの姿が、完全に見えなくなった。



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