キケンなモトカレ《君を壊したい》
私は溢れる涙を
手で拭いながら、無理に笑ってみせた。
「そ、…そうよね。
私ったら、何を言ってるんだろう。
誠也が私なんかと朝までいたい訳、ないのに。
ごめんね、ごめん。
ごめ…なさ…」
そこまで言って、駅に向かって駆け出した。
涙で前が見えにくいけれど
止まらないで走った。
ごめんなさい、誠也。
あなたが今日、優しかったから
私、受け止めてくれる様な
錯覚に陥ったの。
誠也があの頃と同じように
「いいよ」って
笑ってくれる気がしたの。